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ある喫茶店で感じた違和感

by ルリ子

初詣を終え、そばを食べた帰り道。
ふと目にとまった、蔵のような建物の喫茶店。


なかへ入ると、なぜだろう。さっきまで抱いていた期待とは裏腹に、少しの違和感を感じた。

外観の佇まいからは、きっと静かで優雅なひとときが過ごせるのだろうと想像したけれど、なぜだか騒がしい。視界にテイストの違うマグカップや、たくさんの色が使われたフライヤーなど、いろんなものが飛び込んでくる。

その理由を考えてみると、まず店内に流れる音楽の音量が大きい。楽曲は陽気で明るく、喫茶店の雰囲気と合っていない。そして偏見もあるけれど、マスターから感じられる店への愛着や、哀愁のようなものが足りない。

私の場合、喫茶店と聞くと、コポコポと音を立てながら淹れるコーヒーと、漂う豆の香り、そこに流れるゆっくりとした静かな時間を想像する。マスターは、少し頑固で、いい珈琲を淹れることにしか興味がない。そんなものを感じたくて足を踏み入れることもある。

欲を言えば、さっと出される珈琲よりも、丁寧に時間をかけられて出された方が、そのものの価値をあげるような気がして好きだ。あまりに待つのもいやだけれど、ファーストフードのように待たされないのもいや。理不尽だけれど、丁寧さによって得られる幸福感のためなら、少しぐらい待たされたい。

あぁ、書いていて気づいたけれど、私はきっとめんどくさい。喫茶店にもとめる条件は、人にもとめる条件と似ているのかもしれない。





ルリ子
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